「それぞれの国の人には、それぞれに馴染む食べ方がある」。
これは私が考案した「マリアージュ・フレンチ(※)」の根幹となっています。
(※日本人の体質に馴染み内面からイキイキ元気が湧くようにと創意工夫したヘルシーフレンチ)
もし私がフランスへ行かず日本でフランス料理を学んでいたらこのことには気付けず、ごく普通のフレンチをお教えしていたことでしょう。
ここでは長い話をできるだけ短くしてお話しましょう。
私は全く知り合いのいない国へ単身飛び出して行ったのですが、
運の良いことに食いしん坊で料理上手な優しいフランス人達と
出会い家族のように受け入れてもらいました。
筆頭は、フランスワーズ。彼女は料理が大好きで友達も多く、
よくホームパーティーをします。
私を家族のように受け入れてくれ、リアルなフランス人の食シーンを
間近で垣間見せてくれた人です。
出会って30年(2019年現在)も経ちますが今もそれは変わりません。
(詳細は「エペルノン村の家族」へ)
それから、フランスでの勉強の合間、私は何度となく欧州一人旅をし、
その国や土地ならではの食を味わいました。
見ず知らずの私を家に呼び入れ食事をふるまって下さる方々もいて、
彼らと直に接し、話しながら食を共有するという貴重な体験もしました。
彼らの食シーンを間近で見ることを重ねているうちに、
ある疑問が浮かんで来ました。
私より細く華奢な欧州の女性が、私には到底食べきれない量の肉をぺろりとたいらげ、
その後も平気でデザートを食べる。
日本人女性にしてはたくさんの量を食べることができる私なのに、
フランスはじめ欧州のどの国の家庭や
レストランの料理も、多くて食べきれない。そして消化が厳しい…。
「これってなんで?!体格が違うからなの?」
この素朴な疑問から、私の人体への探求が始まりました。
その後、15年近くさまざまと「食と体の繋がり」を身をもって学んだ結果、
同じ人間でも私と彼らとは体が違う、ということを理解しました。
例えば、日本とフランス。
それぞれの国の気候風土は違い、穫れるもの=食べるものも異なる。
人体はその影響を受けて長~い時間をかけ今の体にできあがって来たのだから、
同じ人間であっても、消化酵素の出かたや体の造りは全く一緒ではないのだ、
ということ。
私がパリのコルドンブルーで学んできたフランス料理やお菓子は確かに美味しい。
でも、私の日本人の体に馴染みにくい質の料理なら、
そのままのレシピで作り食べ続けてゆくと不調になるかも、、、。
こういった食シーンでの疑問が発端で、健康でイキイキ生きたい私は試行錯誤しながら
「マリアージュ・フレンチ」というヘルシーフレンチを考案するに至ったのです。
(詳細は「森 由美子のマリアージュ・フレンチって?」、「体と食の繋がり」へ)