パリ15区|美食×生活習慣改善

【徹底解説】デトックスの効果|キレイなカラダに必要な要素・方法

「最近、体が重く感じる」「カラダの不調が心配…」「カラダの中からキレイにしたい」
このような悩みを抱え、デトックスを考えていませんか?

しかし、実際にデトックスをやろうと思ったけど
「実際にどんな効果があるの?」と疑問が出てきます。

健康的で若々しくいるために、デトックスを無理なく日常に取り入れるのは大切です。

この記事では、
・デトックスで期待できる効果
・デトックスの効果を高めるために「肝臓・腎臓・腸」が大切な理由
・日常でできるデトックスの方法

について詳しく、解説していきます。

現在、カラダの不調を感じている方、若々しくいたいと感じている方にとって、お役に立てれば幸いです。

ぜひ、最後まで読んでください。

1.デトックスの意味

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デトックスとは、体内に溜まった「毒素を排出する」ことです。

本来、カラダにはデトックス機能(肝臓、腎臓、腸などの排泄器官)があります。
このデトックス機能が正常に働くことで、便・尿・汗などで自然とデトックス(解毒・毒素排出)をしています。

・デトックスにおける毒素とは

  1. 老廃物:代謝活動によって生み出される不要物(二酸化炭素、尿素、アンモニア)など
  2. 有害化学物質:食品添加物、残留農薬、重金属、環境ホルモン(ダイオキシンやポリ塩化ビフェニル)など
  3. 有害ミネラル:カドミウム、鉛、ヒ素、水銀など

上記のような毒素は、
食べ物や飲み物・排気ガスやタバコの煙・アルミ缶や調理器具(テフロン加工)などから、日常生活の中で、知らず知らずのうちに体内に蓄積しています。

生活習慣や食生活が乱れ、ストレスを溜めたり、睡眠不足・運動不足、ファストフード・冷凍食品などの摂取が多いとカラダのデトックス機能が低下します。

カラダのデトックス機能を高めるためには、

  • 食生活に気をつける(腸を休ませる・負担になるものは控える・解毒作用のあるものを食べる)
  • 生活習慣を気をつける(少しでも早く寝る・ストレス対策・習慣化できる簡単な運動、姿勢、深い呼吸)

など、日常でできることから、取り組んでいきましょう。

2.デトックスで期待できる効果

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デトックスをすることで、期待できる代表的な効果は以下の通りです。

【デトックスで期待できる効果】

  • 便秘の改善、免疫力向上
  • むくみ、冷え性、肩こりの改善
  • ダイエット効果、肌荒れ改善、疲労回復
  • 睡眠改善、ストレス解消、生活習慣病の予防、モヤモヤ・イライラの軽減、精神面の安定

以下にて、それぞれの原因と対策の一例を詳しく解説します。

※注意点
体のデトックス機能の働きを高めるための、生活習慣を改善
その上でデトックス効果に繋がりやすくなる
体質により個人差がある ということを念頭においてご覧ください。

2-1.便秘の改善・免疫力向上

デトックスを行い、腸内環境が改善すると便秘改善や免疫力アップが期待できます。
原因・対策の一例は以下の通りです。

【便秘の改善】
デトックスにより有害ミネラルを排泄すると酵素の働きがよくなり、便秘改善につながります。
理由は、酵素は体内に入った水銀や鉛などの有害ミネラルと結合しやすく、その活性を鈍らせるためです。
酵素の働きが低下すると、老廃物は分解しきれず、宿便として腸内に残り、便が詰まります。

「合わせて見直したい|便秘の原因と対策の一例」
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原因①:運動不足 ・・・排便に必要な筋肉が衰え、腸の動きの低下。ねじれ腸・落下腸が原因の場合もある。
対策①:朝5〜10分程度の有酸素運動(ウォーキング、ジョギングなど)・腹筋、ねじり体操、マッサージを取り入れる。

原因②:ストレス・・・自律神経の乱れ。交感神経が優位になり、腸の動きが悪化。
排便は副交感神経が優位のときに行われます。
対策②:軽めの運動の習慣化・起床時に深い呼吸(瞑想もおすすめ)

上記以外に、過度な食事制限や、冷え性やアルコールの過剰摂取なども便秘の原因です。

【免疫力の向上】
体内に毒素が多いと、自律神経は本来の仕事である免疫への指令を後回しにし、毒素の排出を優先します。すると、免疫力は低下。
デトックスして体内毒素を減らすことで、自律神経は余計な仕事をしなくて済み、その結果、免疫力は向上します。

「合わせて見直したい|免疫力低下の原因と対策の一例」
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原因①:食生活の乱れ・・・免疫細胞の約70%が腸内に集まっているため、腸内環境の悪化で免疫力が低下する
対策①:規則正しい食事時間・バランスの摂れた食事を心がける。加工食品は控える。

原因②:加齢・・・◯免疫機能の司令塔:T細胞。◯T細胞からの指令で抗体を作る:B細胞などの働きが年齢とともに低下する
対策②:食事は「腹8分目」で食べ過ぎない・ビタミンC・Eの摂取を意識・少し汗ばむ程度の運動を1日10分取り入れる

その他にも、ストレスや、睡眠不足、環境ホルモン(ダイオキシンなど)・喫煙なども、免疫低下の原因です。

2-2.むくみ・冷え性・肩こりの改善

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日常的な悩みである、「むくみ・冷え性・肩こり」の原因と対策は以下の通りです。
 
【むくみの改善】
むくみは、リンパの流れが滞ることで生じやすくなります。
リンパは血液から老廃物や不要な水分を体外へ排出する役割があります。

有害ミネラル(毒素)は酵素の働きを妨げるため、血行不良〜筋肉の凝りへと繋がり、リンパの流れを滞らせます。
そのため、老廃物や不要な水分が体内に溜まり、むくみに繋がります。

デトックスを行う → 有害ミネラルなどの毒素を排泄 → 酵素の働きを正常に戻す → 血液循環の改善・リンパの流れをスムーズにすることが大切です。

「合わせて見直したい|むくみの原因と対策の一例」
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原因①:長時間同じ姿勢・・・デスクワーク・立ち仕事など長時間同じ姿勢は、筋肉の動きを妨げ血流を悪化させる。その結果むくみが生じる。
対策①:ストレッチ・つま先立ち・手や足裏マッサージなどで血流をよくする。キレイな背骨のS字カーブの姿勢を意識する。

原因②:過度な塩分摂取・・・塩分を多く摂ると、カラダの働きにより塩分濃度を薄めるため水分を溜め込み、むくみにつながる。喉が乾き、水分を必要以上に多く摂る → 水分量が多いと、血管外に水分がしみ出る。その結果むくみにつながる。
対策②:カリウムが多い食材(ほうれん草・アボカドなど)を取り入れ、尿から余分なナトリウムの排泄を促す。

※塩を選ぶ際のポイント:海水を天日と風の力だけで乾燥させて作った自然の塩と、精製塩では人体への作用は全く違います。自然の塩を選んで使いましょう。

他にも、運動不足・ホルモンバランスの乱れなどもむくみの原因になります。

【冷え性の改善】
体内毒素が酵素と結合し、酵素の働きが鈍るとドロドロ血液になり、血行不良に。血液は熱も運ぶ働きがあるため、冷え性につながります。
デトックスを行い血行が良くなることで、冷え性の改善が期待できます。

「合わせて見直したい|冷え性の原因と対策の一例」
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原因①:自律神経の乱れ・・・体温調節を行っている自律神経が乱れると冷えにつながる。(ストレス・過労・不規則な生活)
対策①:入浴の習慣化(カラダの温め&リラックス)。休息を意識的にとる。深い呼吸を繰り返す。

原因②:血行不良・・・運動不足で、熱を発散させる筋力が衰えると冷えにつながる。過度なダイエットも筋肉を作る材料が不足し、冷えにつながる。
対策②:スクワットやウォーキングで足の筋肉量を増やす(体の筋肉の約70%が足に集まる)

その他、基礎代謝の低下・低血圧・ストレスなども冷え性の原因です。

【肩こり改善】
肩こりは、体内に蓄積した有害ミネラルなどの毒素が、酵素の働きを妨げ血液循環を悪化させることが一因です。
血液の本来の仕事である栄養配給や細胞内のゴミの回収が遅れることで、肩こりにつながります。

デトックスをすることで、体内の毒素を排出し、肩こりだけでなく腰痛の改善も期待できます。

「合わせて見直したい|肩こりの原因と対策の一例」
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原因①:筋肉の緊張・・・姿勢が悪いと頭が正位置からずれて体のバランスに歪みが生じ、筋肉疲労・血行不良により肩こりにつながる。
対策①:入浴後にストレッチ。アゴを引いて頭を正位置に戻す・日常のクセを見直す(カバンを持つ腕、片方で足を組むクセ)

原因②:眼精疲労・・・PC・スマホなどによる目の酷使や、ストレスは自律神経の乱れに。その結果、目のピントの調整機能の低下や、筋肉の緊張により肩こりにつながる。
対策②:1時間に1回程度ストレッチ(肩の弛緩運動・肩・首回し・手のひらを前に向ける体操)・ホットアイマスクで温める

他にも、加齢による骨や筋肉の衰えなども肩こりの原因です。

2-3.ダイエット効果・肌荒れ改善・疲労回復

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ダイエット効果・肌荒れ改善のサポートをするため、日頃からカラダの排泄機能の働きを高めることは重要です。

【ダイエット効果】

原因①:食べ過ぎ・・・摂取エネルギーが消費エネルギーを上回ると脂肪が増え体重が増加。
対策①:間食は控える。ゆっくりよく噛んで食べる。食事は「腹八分目」。寝る直前には食べない。

原因②:運動不足・・・消費エネルギーが少ないと、内臓脂肪型肥満(お腹周り)や皮下脂肪型肥満(お尻や太もも)につながる。
対策②:中強度の有酸素運動を週3日程度。NEAT(日常の中でさりげなくエネルギー消費)を意識:1駅前の徒歩通勤・意識的に階段を使うなど

原因③:ストレス・・・ストレスを抱えると、自律神経が乱れ、ストレスホルモンが分泌され肥満に繋がる。
対策③:心地よい適度な運動習慣・人と話して自分の感情をアウトプット・瞑想や深呼吸を心がける。

その他、脂質・糖質の摂り過ぎや、内分泌の異常も肥満の原因です。

※注意事項
デトックスが、直接的に即効性のあるダイエットになるわけではありません。
生活習慣を見直し、カラダのデトックス機能を高めると、代謝の改善など太りにくいカラダにするという認識が重要です。

【肌荒れ改善】

肌荒れは、ホルモンバランスの崩れにより起きやすくなります。
体内に毒素が多いと自律神経の働きは、毒素排出を優先します。自律神経は、ホルモン分泌への指令も行っているため毒素排出を優先すると、ホルモン分泌の指令が遅れて、ホルモンバランスが乱れ、肌荒れへとつながります。

また、有害ミネラルなどの毒素は、血液循環を鈍らせるため肌のくすみの原因にもなります。
デトックスで毒素排泄すると、肌荒れの改善が期待できます。

「合わせて見直したい|肌荒れの原因と対策の一例」
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原因①:代謝(ターンオーバー)の乱れ・・・寝不足や疲労・食生活の乱れや便秘などにより、肌代謝のサイクルが乱れると、肌のバリア機能が低下。肌荒れにつながる。
対策①:ビタミン・鉄分・タンパク質などバランスよく摂取(ほうれん草・ひじき・大豆類など)。水分補給を怠らない・入浴や趣味でリラックス・早めの就寝を心がける。

原因②:腸内環境の悪化・・・腸内環境が悪化し、腸内に便が長時間滞在すると悪玉菌が増加。それにより、アンモニアなどの有害物質が腸から吸収され血液へ。血液から肌に到達し、肌荒れへとつながる。
対策②:就寝前の夕飯は控える。適度な運動・おへそ周りの腸マッサージを行う。ハーブティーや温かい飲み物でお腹をあたためリラックス。

その他、紫外線・大気汚染・ストレスなども肌荒れの原因です。

【疲労回復】
体内の有害ミネラル(毒素)は、酵素の働きを妨げます。
酵素の働きが妨げられると、消化が鈍り、未消化のたんぱく質や脂質が血液中に流れ、ドロドロ血液の原因になります。

ドロドロ血液になると血液本来の仕事である、栄養配給と細胞内のごみの回収が遅れ、疲労が蓄積します。つまり、デトックスで毒素を排泄すると、疲労回復にも繋がります。

「合わせて見直したい|疲労の原因と対策の一例」
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原因①:過剰な労働・・・仕事の多忙さ、責任、職場の人間関係など、心身ともに負荷がかかり疲労が蓄積する
対策①:1日6時間以上の睡眠・15~20分程度の昼寝・入浴(交代入浴)を取り入れいる・長時間同じ姿勢でいることを避け、適度に動く

原因②:神経疲労・脳疲労・・・・スマホ依存などにより、情報のインプットが多いと脳疲労につながり、集中力や考える機能が低下する。眼精疲労・同じ体勢による肉体疲労にもつながる。
対策②:デジタルデトックス(スマホを減らし心身の負担軽減)、ちょっとした外出にはスマホを持ち歩かない。

2-4.睡眠改善・ストレス解消・生活習慣病の予防

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デトックス機能を高めるための生活習慣改善は、睡眠改善・ストレス解消・生活習慣病の予防など、多くのメリットがあります。

体内に毒素が溜まっていると、自律神経が毒素追い出しを優先します。その結果、自律神経の本来の仕事であるホルモン分泌、代謝、免疫への指令が手薄になります。デジタルデトックス、心理面のデトックスも含め体内毒素の排泄をすることで、睡眠の質の向上、ストレス軽減、生活習慣病予防にも確実につながります。

以下に、デトックスにつながる「睡眠不良・ストレス・生活習慣病」の原因・対策の一例を紹介します。
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【睡眠改善】
原因①:睡眠休養感の低下(睡眠で休養がとれている感覚)・・・睡眠休養感は様々な要因で低下する。(睡眠環境が悪い・朝食を抜いている・夕方以降のカフェイン摂取など)
対策①:睡眠環境を快適にする(快適な温度・スマホは持ち込まない・遮音カーテンで静かな空間など)・夕方以降のカフェイン、飲酒、喫煙を控える。

原因②:就寝直前の夕食や夜食・・・就寝前の食事は、体内時計を後退させ寝つきの悪化、翌朝の主観的睡眠(ぐっすり眠れた感覚)の質が低下する。糖尿病や肥満にもつながる。
対策②:朝食をとり体内時計の調整を促進。

その他にも、不規則な生活・運動不足・ストレス・寝る前のスマホやPCなど原因は様々です。

【ストレス解消】
原因①:人間関係のストレス・・・人に気を遣ったり、自分の思う通りにいかない、夫婦や親子不和など、仕事上・家庭内・近所付き合いなどの対人関係でストレスにつながる。
対策②:1人でのんびり過ごす。気を使わない人と楽しく過ごして笑う。呼吸法や瞑想を取り入れる。

原因②:仕事上のストレス・・・忙しすぎる。収入面の不安。やりがいがない。など仕事上のストレス要因は様々。
対策②:意識して休息をとり、適度な運動も意識。睡眠をたっぷりとる。不安や悩みは紙に書き出す。アファメーション(自分を励ます言葉)を取り入れる。

その他にも、人混み・気圧の変化・公害物質・アルコールやタバコなどもカラダにとってのストレスです。

【生活習慣病の予防】
原因①:食習慣・・・偏った食生活・過食、塩分や脂肪分の摂り過ぎ、食物繊維・ビタミン・ミネラル不足など食習慣が乱れると、生活習慣病につながる。(循環器病・大腸がん・高尿酸血症など)
対策①:加工食品・インスタント食品は控える。遅い時間の食事はやめる。偏りのない栄養バランスの良い食事を摂る。食べ過ぎない。

原因②:運動習慣・・・運動の習慣がないと、筋力の低下・肥満・血行不良などから生活習慣のリスクが高まる。(2型糖尿病・肥満・脂質異常症など)
対策②:歩幅は大きく早歩きを意識。仲間と楽しくスポーツをする。朝の有酸素運動で幸せホルモンのセロトニンを分泌・夕方の筋トレで成長ホルモンを分泌。ジグリング(貧乏ゆすり)や脇伸ばしなど、小さな運動クセをつける。

その他、休養や睡眠不足・喫煙・飲酒なども生活習慣病につながります。

デトックスの効果を高めるには、食べ物・飲み物のアプローチも大切です。
ただし、上記のような生活習慣の見直しも合わせて、無理なく心地よいと感じる範囲で取り入れることが重要です。

3.デトックス効果を高めるに「肝臓・腎臓・腸」の働きが重要

デトックスの効果を高めるには、カラダのデトックス機能(肝臓・腎臓・腸)の働きを高めることが重要です。以下にてわかりやすく解説します。

3-1.肝臓が大切な理由

肝臓は、デトックス効果を高める上で、重要な働きをしています。

その理由は、肝臓がカラダの中で「最大の解毒臓器」だからです。
肝臓は、500以上の働きを行うスーパー臓器ですが、3つの代表的な働きを紹介します。

①解毒・・・カラダにとって有害な物質を、分解し無毒化します。

「分解・解毒の例」

  • アルコール → アセトアルデヒド → 酢酸 → 二酸化炭素・水 → 排出
  • アンモニア → 尿素 → 尿中に排出
  • 薬 → CYP(薬物代謝酵素)→ 尿などで排出

その他、乳酸をグリコーゲン(空腹時​​の血糖維持・筋肉などのエネルギー源)に変換するなど分解・解毒の例は様々です。

②代謝・・・食事で摂った栄養分を、カラダの各器官が必要とする「栄養素に変換」したり、「エネルギーの生成」をします。このような物質の化学変化を「代謝」といいます。

「代謝の例」

  • ぶどう糖 → グリコーゲンに変換 → 肝臓に貯蔵→ 必要に応じてエネルギーとして体内へ送り出す。
  • タンパク質 → アミノ酸に変換 → 消化吸収 → 出血を止める血液凝固因子に合成 など
  • 脂質 → 脂肪酸・グリセリンに分解 → 脂肪酸:コレステロールなどに合成 → ホルモン・胆汁酸の材料へ

③胆汁(たんじゅう)の生成・・・胆汁は主に、肝臓で処理された不要物の排泄、小腸で脂肪の消化を助ける働きがあります。胃から分泌される胃液と同様に、肝臓の細胞からは胆汁が分泌されます。

  • コレステロール・胆汁酸から胆汁をつくられる
  • 胆汁 → 胆嚢(たんのう)で貯留 → 脂肪分がカラダに入ると胆管を通り、十二指腸・小腸へ出ていく。
  • 血中のコレステロール濃度の調整も行う

上記のように、肝臓は解毒作用に加え、脳の主要なエネルギー源(ブドウ糖)の供給や、血糖値の調整などを行う重要な臓器です。

3-2.腎臓が大切な理由

腎臓は、毒素を尿として排出する重要なデトックス機能です。
さらに、血圧の調整・カラダの水分バランスの調整・強い骨を作るなど様々な働きをしています。
以下にて解説します。

①老廃物の排出・・・腎臓は、血液をろ過して、老廃物・余分な塩分・塩分を尿として排泄します。ろ過されてキレイになった血液は再び体内へ戻ります。
※尿で排出される毒素:アンモニア・クレアチニン・尿素 など

②血圧の調整・・・血圧調整ホルモン(レニン)を分泌して、カラダの塩分と水分を調節し、血圧をコントロールしています。また、赤血球を増やす働きのあるホルモン(エリスロポエチン)もつくっているため、腎臓の機能が弱まると貧血につながります。

③水分バランスの調整・・・体内の「水分量」「イオン(電解質)」のバランスを調整し、カラダに必要なミネラルを取り込む役割があります。

  • 水分量の調整がうまくいかないと、むくみにつながります。
  • イオンバランスが崩れると、疲れやめまいにつながります。

※イオン(電解質)とは、筋肉細胞や神経細胞の働きに関わる、カラダにとって重要な「水に溶けると電気を通す物質(ナトリウムイオン・カリウムイオンなど)」を指します。

④強い骨をつくる・・・腎臓は、カルシウムの吸収に必要な「活性型ビタミンD」をつくっています。
腎臓が機能低下すると、カルシウムが上手く吸収されずに骨が弱くなるリスクがあります。

※活性型ビタミンD:ビタミンDが肝臓と腎臓で活性化されて変化したものです。

腎臓は、デトックスの効果だけでなく、カラダの健康維持にも欠かせない重要な臓器です。
日頃から、減塩や適切な水分補給など、腎臓に負担のない生活を心がけましょう。

3-3.腸の働きが大切な理由

腸の健康は、デトックス効果を高める上でも非常に重要です。
理由は、腸が「不要なものを排泄」・「必要な栄養の消化吸収」をする働きがあるからです。

◯吸収・排泄までの流れ

  • 小腸:胃で細かくされた食べ物を消化しながら、栄養素の大部分を吸収し大腸へ送る
  • 大腸:水やナトリウムを吸収し、便にして肛門へ運ぶ

吸収・排泄を健全に行うには「腸内細菌のバランス」が大切です。
腸内細菌は、腸の中に1000種類、100兆個も生息しています。(腸内フローラともよばれる)

腸内細菌の種類と理想のバランスは、以下の通りです。

  • 善玉菌(お腹の調子を整える):2
  • 悪玉菌(有害物質を作る):1
  • 日和見菌(善玉菌・悪玉菌の多い方に加勢):7

悪玉菌が増えると、便やガスの排出機能が弱まり、便秘や肌トラブルにつながります。

  • 悪玉菌の種類:ウェルシュ菌・黄色ブドウ球菌など
  • 悪玉菌の増える原因:不規則な生活やストレス・たんぱく質や脂質が中心の食事

善玉菌が増えると、腸内環境が整い、便の排泄がスムーズになります。
・善玉菌の種類:ビフィズス菌や乳酸菌など
・善玉菌を増やす要因:
プロバイオティクス(生きた善玉菌)を摂る・・・納豆・味噌・キムチなど
プレバイオティクス(善玉菌を増やす作用)を摂る・・・たまねぎ・ごぼう・にんにく・アスパラなど
※個人の体質により、合う・合わない食べ物があります。

デトックス効果を高めるためには、悪玉菌を減らし、善玉菌を増やす食生活・生活リズムの見直し・心身の休息が非常に大切です。

また、腸内環境の改善は、免疫力アップにもつながります。

免疫機能の主な役割

  • 老廃物や異常細胞の処分
  • ウイルス・病原体の異物の排除
  • 傷ついた組織の修復

上記のことから、腸内環境を整えることでデトックス効果を高め、カラダ全体の自然治癒力アップにつながります。
肝臓・腎臓・腸のデトックス機能の働きをサポートする生活習慣が非常に大切です。

4.効果を高める!日常でできるデトックスの方法

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デトックスの効果を高める方法で、おすすめしたいのは食生活の見直しです。
以下に3つのポイントを解説します。

4-1.食生活の改善|3つのポイント

ポイント1:腸を休めてデトックス効果をあげる
デトックス効果を高めるために、まずは腸を休めましょう。

現代の食生活は、過食や肉類の摂りすぎなど、腸が疲れる原因は多くあります。
腸が疲労し働きが悪くなると、老廃物が蓄積しやすくなります。

日常で取り入れやすい方法として
プチファスティング(プチ断食):一定期間、固形物を食べないで過ごす方法があります。

「具体的なやり方」

  • 1日のうち食事して良い時間:8時間以内に設定
  • 残りの16時間、固形物は入れない(水分は摂る)

【例】20:00に食事をしたら翌日12:00までは食事をしない

プチファスティングを行うことで、以下のようなメリットが期待できます。

  • 腸内環境がよくなり、自律神経が整う
  • 便の出がよくなる
  • オートファジー効果(古くなった細胞が新しく生まれ変わる) など

食生活が乱れていると感じる方は
プチファスティング(プチ断食)を、週1回程度を目安に行うと良いでしょう。

※注意点

  • 前日は、胃腸に負担が少ないものを摂る
  • 水分はこまめに摂取(水やお茶)
  • 体調がよくない時は、行わない
  • 生理前は、控える

続いて、カラダにとって毒素のある食べ物を紹介します。

ポイント2:カラダにとって毒素のある食べ物は控える
プチファスティング(プチ断食)を行い、腸をリセットしたら
以下のような食べ物は極力減らしてみましょう。

  • インスタント麺や菓子パンなどの超加工食品
  • ハムやベーコンなどの加工肉
  • パン・ピザなどグルテンが含まれる小麦製品
  • アイスクリームや糖質が多い清涼飲料水
  • 値段の安い揚げ物やファストフードなど酸化油やトランス脂肪酸を含む脂質が多い食品

上記のような食べ物は
食品添加物や糖質、脂質が多く、腸内環境の悪化、肝臓への負担などデトックスの効果を妨げます。

手軽に食べられる食品が多いですが、カラダの中からキレイにするために
日常のお買い物から減らしてみることがおすすめです。

では、反対にデトックス効果をあげる食べ物はどのようなものでしょうか?
以下にて解説します。

ポイント3:デトックス効果を高める食べ物を食事にプラス
デトックス効果を高めるために、日頃から以下のような食べ物を食卓にプラスさせると良いでしょう。

「食べ物の一例」

  • 未精製の穀物:玄米・雑穀・全粒穀物
  • 種実類:クルミ・ごま・アーモンド
  • 中型以下の魚:アジ・鮭・イワシ・しらす
  • 貝類:牡蠣・ホタテ・アサリ など
  • 緑黄色野菜:色の濃い野菜全般+特にアブラナ科の野菜(ブロッコリー・大根・小松菜)
  • 硫化アリルを含む野菜:にんにく・玉ねぎ・にら・長ねぎ
  • 海藻類:わかめ・昆布・海苔

上記のような食べ物は、
食物繊維やミネラル、カリウム、ビタミンC・B・Eなどが含まれており
カラダのデトックス機能(肝臓・腎臓・腸)の働きをサポートしてくれます。

日頃のお買い物でバランスよくプラスすることを意識しましょう。

※注意点
体質により合う食材・合わない食材があります。
毎日の食事に1〜2品プラスして様子をみるなど、ご自身のカラダを観察しながら
取り入れる工夫が必要です。

また、食事を摂る時間は以下がおすすめです。

朝:7~9時
昼:11~13時
夜:17~19時

この時間は、子午流注(しごるちゅう)という東洋医学の考え方に沿っています。
※体内時計と内臓の働きには深いかかわりがあるとする考え。

食べ物に加えて、水分摂取もデトックスに役立ちます。
以下にて解説します。

4-2.こまめな水分摂取の習慣|デトックス効果のある飲み物を摂ろう

こまめな水分摂取は、デトックス効果を高める上で重要です。
日頃から適切な水分摂取をすることで、老廃物の排出を促しやすくなります。

【水分摂取のメリット】

◯代謝の促進
古い細胞が新しい細胞に生まれる中で発生する老廃物は、血液やリンパ液によって体外に排出されます。
十分な水分摂取により、血液・リンパ液の流れを促進することで、老廃物の排出をスムーズにします。

◯便の出をよくする
水分不足だと、固くなった便が腸内をスムーズに移動しにくくなり、腸内に溜まりやすくなります。
十分に水分を摂ることで、腸内を移動しやすい柔らかい便、腸のぜん動運動を活発にし排出を促進します。

◯腎臓の働きを助ける
血液中の老廃物は、腎臓でろ過し、尿として排出します。
適切な水分摂取により、腎臓の働きを助け、体内の水分バランスを保つためにも役立ちます。

【デトックス効果を高める飲み物の一例】

・水、白湯・・・デトックスの基本
上記の理由からも、水をこまめに習慣的に摂ることは、デトックス効果に十分に役立ちます。
白湯は、血流の促進・内臓を温めるなど、冷え改善も期待できます。

・梅しょう番茶・・・梅干し・醤油・生姜・番茶で作るお茶
梅干しや生姜の成分で、おなかの調子を整える、体を温めるなどの効果が期待できます。
疲労回復、便秘解消、熱中症対策などにも役立ちます。

・ハーブティー・・・ミント、ローズマリー、ローズヒップなど、様々な種類のハーブティーがあります。
ハーブの種類により、期待できる効果は別々ですが、消化促進や血行促進、抗酸化作用などデトックスに役立つハーブが多くあります。

・黒豆茶・・・黒豆(黒大豆)を焙煎して作るノンカフェインのお茶
便秘やむくみ、血糖値の改善など、様々なメリットが得られます。

デトックス効果を高める上で、水分摂取は重要です。
ただし、「水分の摂りすぎ」は、水毒という症状が出る可能性があるため注意しましょう。

水毒の症状

  • 顔や下半身などのむくみ
  • 水太りといわれるぽっこりお腹
  • 手足や腰にの冷え

ガブ飲みや、必要以上の水分補給は避け
ご自身が「心地よいと感じる水分量を目安」にこまめに少しずつ摂ると良いでしょう。

食べ物・飲み物と合わせて、デトックスの効果を高める「カンタンな生活習慣の改善方法」を最後に解説します。

4-3.「自宅や職場でできる」6つの生活習慣の改善方法

生活習慣全般の見直しは、デトックス効果を高めるために非常に重要です。
カラダに入った毒素は、体内の様々な要素(臓器・血液・細胞など)が、つながり・働きあって排出までの流れをつくっています。

デトックスをより効果的なものにするために、生活習慣全般を少しずつでも改善していくと良いでしょう。
以下に、6つのカンタンな改善方法を紹介します。

「自宅や職場でできる」生活習慣の改善方法
①食事:カラダにとって毒素のあるものは控える(本記事4-1で詳しく解説)
②呼吸:起床時に朝日を浴びて、息を吐ききる(口呼吸はやめ、鼻呼吸で深い呼吸)
③睡眠:5分でも早い就寝を心がける(理想は23:00までに就寝)
④運動:アイソメトリック運動(エア椅子・つま先立ちのように、体を動かさず一定の姿勢で負荷をかけ下半身の筋肉を育てるトレーニング)
⑤姿勢:頭を首の上に乗せるイメージで、姿勢を正す(あご押し体操や、キレイな背骨のS字の姿勢を意識)
⑥ストレス管理:通勤・休憩・散歩などで、ゆっくり自然観察(グリーンエクササイズや深呼吸)

上記のように、生活習慣の改善は小さなことから始められます。
まずは、意識して試し、体感することで、継続し習慣化につながります。

その結果、もともと私たちに備わっている「自然治癒力」が本来の状態に戻り、デトックス効果も格段に高まります。
カラダの自然治癒力が上がるメリットは以下の通りです。

  • 病気の予防
  • ケガの早期回復
  • クスリに頼らない身体づくり
  • 心身の健康維持

人のカラダには、本来「自分の力で病を癒し、治す自然の力」が備わっています。
【例】風邪を引いても数日寝れば治る・怪我をしても自然と元に戻っている

このように、生活習慣を見直すことは、デトックス効果の向上だけでなく
自然治癒力アップのメリットにもつながっていることを覚えておきましょう。

まとめ

デトックスで期待できる効果について解説してきました。

デトックスとは、肝臓、腎臓、腸などカラダの排泄器官(デトックス機能)の働きにより、
便、尿、汗などから毒素や老廃物を排出することです。

カラダのデトックス機能が、正常に働くことでスムーズな毒素・老廃物の排出が行えます。
その結果、期待できるデトックスの効果は以下の通りです。

  • 便秘の改善、免疫力向上
  • むくみ・冷え性・肩こりの改善
  • ダイエット効果、肌荒れ改善、疲労回復
  • 睡眠改善、ストレス解消、生活習慣病の予防

デトックスの効果を高めるには、食生活の改善と合わせて、
呼吸、睡眠、運動、姿勢、ストレス管理など、生活習慣全般を合わせて見直すことが非常に大切です。

本記事で紹介した、デトックスの方法を取り入れることで
「最近、体が重く感じる」「カラダの不調が心配…」「カラダの中からキレイにしたい」
このような悩みの改善につながります。

※ただし、デトックスの効果は個人の体質によって異なります。
ご自身の体質に合うやり方は、少しずつ試しながら取捨選択すると良いでしょう。
体調が優れないと感じたら、無理して行わないようにしてください。

また、「パリ15区:健康美の森塾」では、個人の体質診断や無料カウンセリングを行っています。
ご自身の体質タイプが分かると日常のお買い物で、選択した方が良い食材・控える食材などが明確になります。

  • 自分に合う食材・食べ物を知りたい
  • 自分の体質にあったデトックスの方法を知りたい
  • 自然な方法で、カラダの中からキレイになりたい

このように感じている方は、お気軽に無料カウンセリングにてご相談ください。

この記事の監修者

森ゆみこ:料理研究家・自然療法家。
ル・コルドンブルーパリ本校に留学し、ディプロム取得。帰国後ビストロを経営。その間に、フランス、スイス、イタリアにて修行。その後、表参道に「パリ15区青山教室」を開校。教室歴通算28年。2万人以上に指導。日本最大級の料理教室サイト「クスパ」にて11年連続受賞中。 (一社)日本ライフウェルネス協会の六命健康法認定アドバイザーやイーマサウンドセラピストの資格も取得。

【自然治癒力を高める食 + 6つの生活習慣】を提唱し、2つの講座を主宰。
⚫️生活習慣改善講座「健康美の森塾」
⚫️日本人の体質に合う「パリ15区ヘルシーフレンチ教室」

この記事の執筆者

パリ15区:編集部(WEBライターS)
WEB制作会社にて、SEOライティング・マーケティング・ディレクションを経験。
現在は、SEOライティング・WEBサイト制作・WEBデザイン・イラスト制作・音楽制作などマルチクリエイターとして活動し、パリ15区の執筆を担当している。

この記事の参照元

参照元:免疫力は年齢とともに低下する!その原因と予防法とは
参照元:漢方で考えるむくみの原因と改善方法・おすすめの漢方薬
参照元:カリウムの効果 血圧低下とむくみの解消
参照元:眼精疲労度チェック【眼精疲労の原因と対策】
参照元:肩こりの原因
参照元:身体活動・運動不足 注意しよう 危険な内臓脂肪型肥満
参照元:肌荒れ(はだあれ)とは?症状や原因、対処・治し方について知る
参照元:厚生労働省「睡眠の健康情報サイト」
参照元:厚生労働省 Good Sleepガイド – 良い睡眠のために
参照元:快適な睡眠環境を整える方法とは?室温や照明など簡単に取り組める改善策を紹介
参照元:ストレスとは?原因や症状、対策方法を解説
参照元:手軽にできるストレス発散法
参照元:ストレスを感じる原因は?
参照元:文部科学省:第2章 心のケア 各論
参照元:文部科学省:生活習慣病
参照元:肝臓の役割
参照元:肝臓の働き
参照元:肝臓の仕組み|食べる(4)
参照元:肝臓とは? 肝臓の構造や働きを解説
参照元:腎臓ってどんな働きをしている?
参照元:尿の排泄によるデトックス作用
参照元:腎臓のおはなし
参照元:「尿」で知る腎臓の病気
参照元:腸内細菌と健康
参照元:大腸のしくみと働き 大腸のしくみと働き
参照元:免疫力が高い人の特徴とは?免疫力を高める10のポイント
参照元:うんちは、カラダからの大事なお”便”り
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